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規模の大きなネットワーク型ストレージを使用する場合の注意点は?

技術ノート
2010/08/23

[番号]
技術ノート KGTN 2010082303

[現象]
規模の大きなネットワーク型ストレージを使用する場合の注意点は?

[説明]
SAN (Storage Area Network) 等のネットワーク型ストレージは,パフォーマンスや耐故障性等を十分に考慮して設計・導入が行われると思いますが,以下の点についても考慮しておく必要があります.

論理ディスクに非常に負荷がかかる処理が走った場合,最終的には物理ディスクへ高い負荷がかかります.この結果,その物理ディスクを使用する全ての論理ディスクへのアクセスが遅延することになります.最初に負荷を掛けたマシンが Unix Server でも, (論理ディスクを介して) 同じ物理ディスクへアクセスする Windows Server のパフォーマンスが大幅に低下することもあります.このような状況では,Windows や GO-Global の問題と認識される可能性が高く,それらを詳しく調べても原因が分からず,問題の解決までに多くの時間を費やすことになります.ストレージの設計に当たっては,物理ディスクと論理ディスクの関係についても考慮することが肝要です.

補 足
ディスクの集約度が高いシステムでは,以下のような問題についても考慮する必要があります.

アレイコントローラが共通の場合,I/O処理が追い付かずに他サーバに影響を与える.
多くのサーバがFCケーブルに集線されている場合,アクセスが集中するとサーバ間で影響を及ぼしあう.
キャッシュメモリがシステムで共通な場合,キャッシュを使い切ると急激にI/Oスループットが低下し,システム全体に影響を与える.

ファイル

KGTN2010082303.pdf (71.3 KB) kitasp 技術センター, 2010/08/24 08:30