テストドライブライセンスからパーマネントライセンスに切り替えたところ, Bad encryption handshake with vendor daemon. (Error code: -33) というエラーがAPSログに記録されるようになった.
技術ノート
2011/11/10
[番号]
技術ノート KGTN 2010032802
[現象]
テストドライブライセンスからパーマネントライセンスに切り替えたところ, Bad encryption handshake with vendor daemon. (Error code: -33) というエラーがAPSログに記録されるようになった.
[説明]
パーマネントライセンスでは同時利用ユーザ数を数える必要があるため,ログオンの度にライセンスサーバ (FlexLM) へライセンス獲得の要求を行います.このエラーは, 「ログオンが集中して,ライセンスサーバへライセンス獲得の要求を送信することが出来なかった」 ことを意味します.
3.2.1.4446 よりも前のビルドでは,この状況が発生すると,直ちにログオンが失敗します.3.2.1.4446 またはそれ以降では,1秒間隔で3回まで試行を行い,3回とも失敗した時にログオンが失敗します.弊社および大規模案件での負荷試験では,この試行機能の実装により,本件のエラーによるログオンの失敗は一度も発生しておりません.
補足1
1秒間隔で3回まで試行という仕様は,以下のレジストリの値で変更することが可能です.
HKLM¥Software¥GraphOn¥Bridges¥1.0.0¥AppServer
LicenseCheckoutAttempts DWORD <試行回数>
LicenseCheckoutRetryInterval DWORD <試行間隔>
補足2
エラーメッセージの意味は, “The client performs an encryption handshake operation with the daemon prior to any licensing operations. This handshake operation failed.” で, (クライアント〜サーバ間の) 通信の暗号化のハンドシェーク処理でエラーが発生したということです.このエラーを検出したモジュールは, FlexLM のlc_checkout という関数で,GG側の関数 (処理) ではありません.
補足3
「ログオンが集中して,ライセンスサーバへライセンス獲得の要求を送信することが出来なかった」 以外に,サーバ上で実行されている処理で CPU の負荷が高い時に (パフォーマンスカウンタに現れない瞬間的な高負荷も含みます) ,ライセンス獲得の要求が発生した時も本現象が発生する可能性があります.